現在、農場HACCP認証を取得している農場は456農場(令和6年1月25日時点)となります。
農場や、農業学校、試験場等様々畜産に携わる方々が認証を受けており、それぞれの目的を持ち農場や家畜の管理をされているのでしょう。
その農場HACCP認証ですが、最近は農業学校等次世代の方々がこの認証を取り入れた農場経営や管理の参考にして良い農場がこの先開かれていくのだと思います。
では、農場HACCP認証の価値を知ると様々な点でメリットがあると感じます。
皆さんの農場でも取り入れる価値があるかもしれません。
皆さんの農場でも取り入れる価値があるかもしれません。
認証を受けることのメリットは、第三者が基準を満たしているというお墨付きがあるということで、取り入れて農場に展開することで、衛生意識、農場の思考力の変化、行動の自主性といった様々な変化が見られます。
弊所はご指導し、認証に対するポイント、農場に展開し前に進むための補助を行っています。
ご縁があり認証を維持するために数年農場の方とお話しすると、農場の考え方が変わった、衛生意識から工夫というするという風土が生まれた、何ができるのかという考えが生まれ自立する力が芽生えだしている等前向きな姿勢に変わる農場もあります。
一方で、認証する内容と農場の仕組みや作業は全く異なり、認証を維持するため文書の体裁は担当者に丸投げし、作業は従来と異なり進化するというよりその時々により変化し臨機応変というより行き当たりばったりの作業を行い、効率化と名乗りながら、安全性を犠牲にしたある意味非効率化に進んでいき、課題解決力の劣化、作業従事者の負荷のばらつき、欠勤や遅刻といったモラルの低下に至る農場もあります。
畜産物は農場HACCPの有無により売り上げに左右はされないことが弊所から見て多く、正しくは、生産が下がる要因を畜産側の要因と真っ先に考え、原因究明を従来の考えから脱却できない(異なるアプローチからの分析ができない)ことが要因で、一般的に生産成績としてはそんなものという程度になることが多いと感じます。
でも、今の生産が本当に最高のパフォーマンスなのかという視点で見れば、実はまだ途上であったということはよくあることです。
農場HACCP認証は取得することで、もれなく農場が成長していくということは経験から見てありません。
大事なことは、このシステムを活用して農場が考えるきっかけを作ることが一番の農場の収穫になると感じます。
ですが、畜産物の優劣に差がなく収益に貢献しないといった費用対効果から見て意味を持たないという考えも一定数あります。
ですが、畜産物の優劣に差がなく収益に貢献しないといった費用対効果から見て意味を持たないという考えも一定数あります。
本当に費用対効果から見て意味がないのかということは農場が判断することですが、農場自身が考える力をもっていることが、衛生面の意識、家畜の健康状態を見るという意識、それが畜産物の収量増加へ導くことができるのですが、認証からそのようなイメージを持つのが難しく、費用がかかるからこそ回収できているという実感できないというのもあるでしょう。
農場には農場のノウハウがあり、そんな認証から得る物がないというのもあると感じると思いますが、そのノウハウは昔からの方法で正しいと違うアプローチから見ていないというのも理由の1つだと感じます。
ノウハウは基本的に変わらないのかもしれませんが、畜産への管理方法は変化があると思います。
その管理は本当に今にあっているのかと考えると、少し見直しをすると時代が変わったと感じることもしばしばですが、何も感じず、考えがなければ昔からの方法で、それは正しいと誤認してしまうこともあります。
その管理は本当に今にあっているのかと考えると、少し見直しをすると時代が変わったと感じることもしばしばですが、何も感じず、考えがなければ昔からの方法で、それは正しいと誤認してしまうこともあります。
その本当は?という答えを探すきっかけが農場HACCPではないかと感じます。
確かに意味を持たないと感じるかもしれませんが、検証は必要?、文書や記録保管はそんなに大事なこと?、危害要因はそんなに検討しなければならいことなのか?
と感える方も多いと思います。
でもよく考えれば、検証することは、原因を分析して次に生かすということに気づくきっかけを作るということ、文書や記録保管は、確かに毎日見ることはないでしょうし、見直すこともほとんどありません。
でも問題が発生した時、最初に見るのは家畜だけではありません。
その管理から気づくという方法も必要です。
最初から記録がないとなれば先ほどの行き当たりばったりの管理を主にされていると思います。
その管理から気づくという方法も必要です。
最初から記録がないとなれば先ほどの行き当たりばったりの管理を主にされていると思います。
記録がないということは記憶もありませんから、昨日や一昨日はわかるにしても先週、先月は何をしていたのかというと思い出せません。
それでは何が原因か探ることは難しく、昔からの経験から、家畜が悪いと決めつけて終わってしまいます。そして数か月後、数年後同じようなことを繰り返してしまい、同じ答えしか出せず繰り返すというもったいない時間を浪費していきます。
危害要因も同じで、危険なことを想定して回避できれば一番良いことですが、そんなレアケースはそんなに発生しないから意味がないからこそ、その時考えれば良いという合理的な発想もあると思います。
発生して農場や家畜に被害があり損失が大きのであれば、回避できる方法があれば最初からその対処をしておいた方が得策です。
小さく意味がない内容であればそれは危害度が小さく検討はいらないかもしれません。
いずれにしても、農場が受けるリスクや家畜が受けるリスクから考えると、取捨選択できると思います。そのことのきっかけが危害要因でもあります。
認証取得のため大げさに作るという農場もありますが、本当は今にあった小さい基準を作ることが無理なく、農場に展開しやすいものになると思います。
認証にはコストがかかりますから、意味がない捉えがちです。
でも農場HACCPから得られることは、認証だけの視点で見るのではなく、人に意識から何が変わるのか、農場を動かすのはシステムなのか、根本は人なのか。
農場を見直すきっかけは何があるのでしょうか。
人が率先して見直すのか、認証から仕方なく見直し、それが繰り返しになりいつしか、人が率先して見直していくのか。
人が率先して見直すのか、認証から仕方なく見直し、それが繰り返しになりいつしか、人が率先して見直していくのか。
大事なことは、認証取得ではなく、認証から農場が変わるということです。そして農場を変えるのは人であるということです。
その人を変えるのは風土も大事ですが、変えるというきっかけです。
そのきっかけは自主性でどうにかなるのかといえば、難しいかもしれません。
認証価値は、何か利益を生むきっかけではなく、農場を変えていくきっかけを作る価値があるということです。
認証を受けることは、商品価値を上げて利益が爆上げになるということではなく、人が管理をして変えるきっかけを生み、それが生産量の増加や今の生産量を安定して維持できる方法を作り変えるきっかけを作る価値があるということです。
農業学校の皆さん方も学び取得してシステムを感じることでしょう。
でも大事なことはシステムだけではなく、そのシステムを人にどのように展開できるのかという違う視点です。
その視点はあらゆるものを当たり前のように見るということから、違う角度で見るという見る常識を変えていきます。
皆さんも農場HACCPを何も利益無く意味がないと考えるのか、そのシステムから人はどのように変わっていくのか、そう考えると意味ないと言い切れるのかもう一度再考するきっかけになると思います。
お金は大事ですが、農場の生産はそのお金を生みます。
その生産を維持するのは家畜ですが人の管理があって生まれます。
その生産を維持するのは家畜ですが人の管理があって生まれます。
そのように見ると、認証は言われるから面倒である、現場の意味を知らなさすぎる、お金をかけるほどリターンがないという目先しか見ることができない今日までの思考がきっと変わるはずです。