今年は、輸入に関する話題が多い年になりました。TPP発効とEPAで輸入食肉は前年より増加する傾向が続きます。
豚肉、牛肉はその代表的なものです。鶏肉は餌付けが多いためやや供給過剰に見えますし、むね肉は昨年のヘルシーブームが一段落したことや、成鶏農場からの廃鶏が例年より多いこともあり加工向けに対しても競争が発生しているとうわさされます。
鶏卵についても、供給過剰気味となり成鶏更新空舎延長事業が発動されています。また季節特有の需給が弱くなる時期も重なり消費が鈍い状況です。
では、消費動向から見る畜産物はどのような状況なのでしょうか。データを使い「今」を確認してみましょう。
豚肉、牛肉はその代表的なものです。鶏肉は餌付けが多いためやや供給過剰に見えますし、むね肉は昨年のヘルシーブームが一段落したことや、成鶏農場からの廃鶏が例年より多いこともあり加工向けに対しても競争が発生しているとうわさされます。
鶏卵についても、供給過剰気味となり成鶏更新空舎延長事業が発動されています。また季節特有の需給が弱くなる時期も重なり消費が鈍い状況です。
では、消費動向から見る畜産物はどのような状況なのでしょうか。データを使い「今」を確認してみましょう。
牛肉
牛肉は5月の小売物価調査(総務省発表)を見ますと、本年1月とくらべ小売価格は国産・輸入品とも値段が下がっての販売となっています。
国産牛肉ロースが1月が平均900円程度で、5月は平均886円と僅かですが下がっている状況ですが、輸入の話題がある3月以降は大きな変化は感じられません。
今後も価格に波はあるものの大きく下がったりするような状況ではないかもしれません。
一方輸入品ですが、関税変更もあり今後の販売価格に僅かとはいえ影響を及ぼしましょう。その価格差が消費者から見てどのように感じるのか国産品にとって関心があります。
1月は平均277円でしかが、5月は269円となり、国産同様僅かとはいえ販売価格が下がりました。関税によるものや販売量増加を目指すセール等の影響もありましょう。いずれも出荷先が損を覚悟しての値付でないように見えます。諸費用が下がった分を下げているような感じです。実際値下がり幅は国産より小さい傾向です。
私どもの実勢調査でも、輸入品は価格を安く設定している店舗が多いと感じます。小規模販売店はこの傾向はないように感じますが、チェーン店等は輸入品の価格を前面に出して消費者に値打ち感を
提供しているようです。今後の動向に注目されます。
輸入牛肉は、消費のけん引役である外食や中食に大きく貢献している現実があります。オーストラリア産やアメリカ産等が輸入のほとんどを占めていますが、報道にもありますが、ウルグアイ産の牛肉を取り扱うと発表した外食店が話題になりました。
2000年に輸入が停止していましたが再開され、その価格に魅力があることから外食店が採用されている物ですが、今後も輸入国の多様化により、消費者が好む外国産が増えるのではないでしょうか。
価格差とおいしさが多様化する輸入品にどのように立ち向かいましょう。
牛肉は5月の小売物価調査(総務省発表)を見ますと、本年1月とくらべ小売価格は国産・輸入品とも値段が下がっての販売となっています。
国産牛肉ロースが1月が平均900円程度で、5月は平均886円と僅かですが下がっている状況ですが、輸入の話題がある3月以降は大きな変化は感じられません。
今後も価格に波はあるものの大きく下がったりするような状況ではないかもしれません。
一方輸入品ですが、関税変更もあり今後の販売価格に僅かとはいえ影響を及ぼしましょう。その価格差が消費者から見てどのように感じるのか国産品にとって関心があります。
1月は平均277円でしかが、5月は269円となり、国産同様僅かとはいえ販売価格が下がりました。関税によるものや販売量増加を目指すセール等の影響もありましょう。いずれも出荷先が損を覚悟しての値付でないように見えます。諸費用が下がった分を下げているような感じです。実際値下がり幅は国産より小さい傾向です。
私どもの実勢調査でも、輸入品は価格を安く設定している店舗が多いと感じます。小規模販売店はこの傾向はないように感じますが、チェーン店等は輸入品の価格を前面に出して消費者に値打ち感を
提供しているようです。今後の動向に注目されます。
輸入牛肉は、消費のけん引役である外食や中食に大きく貢献している現実があります。オーストラリア産やアメリカ産等が輸入のほとんどを占めていますが、報道にもありますが、ウルグアイ産の牛肉を取り扱うと発表した外食店が話題になりました。
2000年に輸入が停止していましたが再開され、その価格に魅力があることから外食店が採用されている物ですが、今後も輸入国の多様化により、消費者が好む外国産が増えるのではないでしょうか。
価格差とおいしさが多様化する輸入品にどのように立ち向かいましょう。
消費者は、国産にこだわらない傾向が進んでいます。詳しくはnogutikusanの畜産ブログ(消費動向調査外食・中食と店頭販売での意識 3月26日発表)をご覧ください。
外食向けは今後も仕入れ価格に敏感な状況が進みそうです。
これは、売り上げは増えましたが、依然来客者数が減じている状況で、客単価を増やすだけでは、やがて売上が頭打ちしてしまう可能性もあり、
おいしさはもとより、客数を増やす対策が急務になっているため価格に魅力感を出すことも予測されるため、仕入れ価格は必須の対応となるでしょう。今回のような報道を上手に活用される方も増えるかもしれません。
また中食は今後も消費が拡大されると予測されます。こちらも輸入品が多い分野ですが、おいしさと安心を訴求し、国産をアピールできる分野と言えましょう。
家庭向けは、夏季は調理に手間を感じるかもしれません。最も国産の良さを訴求できる分野ですが、価格差や美味しさ等で勝負しなければなりません。
先ほどの消費動向調査外食・中食と店頭販売での意識 3月26日発表をご覧ください。
これは、売り上げは増えましたが、依然来客者数が減じている状況で、客単価を増やすだけでは、やがて売上が頭打ちしてしまう可能性もあり、
おいしさはもとより、客数を増やす対策が急務になっているため価格に魅力感を出すことも予測されるため、仕入れ価格は必須の対応となるでしょう。今回のような報道を上手に活用される方も増えるかもしれません。
また中食は今後も消費が拡大されると予測されます。こちらも輸入品が多い分野ですが、おいしさと安心を訴求し、国産をアピールできる分野と言えましょう。
家庭向けは、夏季は調理に手間を感じるかもしれません。最も国産の良さを訴求できる分野ですが、価格差や美味しさ等で勝負しなければなりません。
先ほどの消費動向調査外食・中食と店頭販売での意識 3月26日発表をご覧ください。
豚肉
豚肉は消費者が好む食肉であり、平成31年3月家計調査報告では前年比103%の購入数量となり安定した消費が続いています。
若干の変動はありますが前年比を更新しているようにも見えます。
小売物価調査では、相場が高くなっているものの、価格の変動がない状況です。
豚肉バラが1月235円で2月3月と数円下がるものの5月も235円と動かない状況です。もも肉は1月201円、5月202円とほぼ同じです。
店頭では、国産の他輸入品も並んでいるところが多いと思います。主にカナダ産やアメリカ産が多く見られます。
私どもの実測調査では、価格差は小売店によりましょうが小間切れであれば30円程度、ロースであれば60円~80円程度の差があると言えそうです。
消費動向を見ている限りでは国産に人気があるように見えますが、若い方は外国産を購入されている方も散見されます。
豚肉は消費者が好む食肉であり、平成31年3月家計調査報告では前年比103%の購入数量となり安定した消費が続いています。
若干の変動はありますが前年比を更新しているようにも見えます。
小売物価調査では、相場が高くなっているものの、価格の変動がない状況です。
豚肉バラが1月235円で2月3月と数円下がるものの5月も235円と動かない状況です。もも肉は1月201円、5月202円とほぼ同じです。
店頭では、国産の他輸入品も並んでいるところが多いと思います。主にカナダ産やアメリカ産が多く見られます。
私どもの実測調査では、価格差は小売店によりましょうが小間切れであれば30円程度、ロースであれば60円~80円程度の差があると言えそうです。
消費動向を見ている限りでは国産に人気があるように見えますが、若い方は外国産を購入されている方も散見されます。
牛肉同様、外食中食向けは堅調です。特にカナダ・メキシコ産はよく見かける機会が多くなりました。価格の違いが選定対象になる可能性があります。
おいしさは重要ですが、基本味付けする調理となるため国産豚肉を使用しているところはそう多くないかもしれません。
外食は客単価の維持で手一杯の状況でしょう。しかし来客者数はファーストフード以外は少し苦戦気味です。今後の情勢次第ですが中食が主体になる可能性は否定できません。
先ほどの通り、中食向けは好調です。今後も家庭環境の変化が続くことで更なる飛躍があることでしょう。国産が訴求できる分野でもあります。輸入品に対抗できる何らかの手を見つけたいところです。
家庭向けは、夏季は調理の手間等もあり積極的でないかもしれません。しかし先ほどの通り家庭での消費が多い食肉は豚肉でもあります。今後もこの構図は変わらないはずです。
小売価格が高騰した場合は鶏肉等にシフトする可能性もありますが、先に外国産に移行する方がいるかもしれません。
ブログにも書きましたが、消費者の購入パターンに変化が出ている現状ではもっと国産をPRしなければならないかもしれません。
おいしさは重要ですが、基本味付けする調理となるため国産豚肉を使用しているところはそう多くないかもしれません。
外食は客単価の維持で手一杯の状況でしょう。しかし来客者数はファーストフード以外は少し苦戦気味です。今後の情勢次第ですが中食が主体になる可能性は否定できません。
先ほどの通り、中食向けは好調です。今後も家庭環境の変化が続くことで更なる飛躍があることでしょう。国産が訴求できる分野でもあります。輸入品に対抗できる何らかの手を見つけたいところです。
家庭向けは、夏季は調理の手間等もあり積極的でないかもしれません。しかし先ほどの通り家庭での消費が多い食肉は豚肉でもあります。今後もこの構図は変わらないはずです。
小売価格が高騰した場合は鶏肉等にシフトする可能性もありますが、先に外国産に移行する方がいるかもしれません。
ブログにも書きましたが、消費者の購入パターンに変化が出ている現状ではもっと国産をPRしなければならないかもしれません。
鶏肉
鶏肉は安価でうまみのある畜産物でもも肉が人気でしょう。あっさりと脂分を気にする方向けのむね肉やささみは若い方を始め年齢が高くなる方々まで人気があります。
小売物価調査もも肉の1月134円であった価格は5月は129円とやや下がり気味です。しかし下げ止まっている感じもあることから家庭での定番メニューに使われる機会が多いのでしょう。
私どもの実勢調査でもも肉は90~110円が多く、豚小間肉より10~30円安いという状況です。むね肉も60~90円が多くやや安い状況です。
しかし購買意欲が薄いように感じます。
7月以降は学校行事等がないこともあり、例えば運動会のお弁当、移動教室等の準備が一段落していることが主因かもしれません。
家庭で鶏肉をメインにした料理はたくさんありますが、夏季の暑い時期食肉の消費が鈍いこともあることから安価な鶏肉であっても消費を上昇することが出来ません。
秋以降に期待したところでしょうか。
但し、冷凍食品等中食向けは好調です。タイ産、ブラジル産の外国産が主体ですが近年は中食向けにタイ産を採用している物が多くなったように感じます。
一方、家庭向けにはブラジル産を採用している小売店が多く見るようになりました。国産の60%と安く設定している店舗が多いと感じます。
ただ、価格だけでは外国産を選ぶような状況ではないように感じます。時期的な要因もありましょうが鶏肉の消費そのものが今の時期活発でないのかもしれません。
例えば、小売店にレシピを提供することで消費を促すことは可能に見えます。値段が安くうまみを感じることが出来る畜産物の強みを消費者に訴求する良い時期かもしれません。
鶏肉は安価でうまみのある畜産物でもも肉が人気でしょう。あっさりと脂分を気にする方向けのむね肉やささみは若い方を始め年齢が高くなる方々まで人気があります。
小売物価調査もも肉の1月134円であった価格は5月は129円とやや下がり気味です。しかし下げ止まっている感じもあることから家庭での定番メニューに使われる機会が多いのでしょう。
私どもの実勢調査でもも肉は90~110円が多く、豚小間肉より10~30円安いという状況です。むね肉も60~90円が多くやや安い状況です。
しかし購買意欲が薄いように感じます。
7月以降は学校行事等がないこともあり、例えば運動会のお弁当、移動教室等の準備が一段落していることが主因かもしれません。
家庭で鶏肉をメインにした料理はたくさんありますが、夏季の暑い時期食肉の消費が鈍いこともあることから安価な鶏肉であっても消費を上昇することが出来ません。
秋以降に期待したところでしょうか。
但し、冷凍食品等中食向けは好調です。タイ産、ブラジル産の外国産が主体ですが近年は中食向けにタイ産を採用している物が多くなったように感じます。
一方、家庭向けにはブラジル産を採用している小売店が多く見るようになりました。国産の60%と安く設定している店舗が多いと感じます。
ただ、価格だけでは外国産を選ぶような状況ではないように感じます。時期的な要因もありましょうが鶏肉の消費そのものが今の時期活発でないのかもしれません。
例えば、小売店にレシピを提供することで消費を促すことは可能に見えます。値段が安くうまみを感じることが出来る畜産物の強みを消費者に訴求する良い時期かもしれません。
さて、7月以降の消費展開ですが、学校休業により大口購入が一段落します。しかし人の移動が多くなる時期のため加工向け需要は旺盛になるのではないでしょうか。
しかし輸入産が主体である加工向けに国産が入るためには、おいしさだけでなく、安全であること、国産の良さをPRする等国産に注目させることが重要です。
家庭向けでは、例えば「JGAP畜産物」であることで安心で安全であることを示し、価格に転嫁せずPRすることも効果的でしょう。
GAPの普及度はイマイチですが、消費者は安全性を求めている現実があります。
詳しくは、はてなブログ「nogutikusan`s daily GAPの認知度と課題3月24日発表」をご覧ください。
また下記の消費予想についてもまとめておりますので合わせてご覧ください。
・夏季畜産物の需要を考える 6月7日発表(はてなブログ)
また下記の消費予想についてもまとめておりますので合わせてご覧ください。
・夏季畜産物の需要を考える 6月7日発表(はてなブログ)
皆さんの畜産物がより良く消費者に認知され購入されるように現状からどのように導いていくのかご検討いただく良い機会になればと思います。
今の時代、生産者だけでは製品認知を広めるのは難しい時代です。業界を含めて国産の良いところを消費者にPRしなければならない時代です。
店先に並べば完売し安泰出来る時代ではなくなりつつあるように感じます。なんらか攻めの畜産物ではないですが、自らアピールする必要がある時代なのかもしれません。
今の時代、生産者だけでは製品認知を広めるのは難しい時代です。業界を含めて国産の良いところを消費者にPRしなければならない時代です。
店先に並べば完売し安泰出来る時代ではなくなりつつあるように感じます。なんらか攻めの畜産物ではないですが、自らアピールする必要がある時代なのかもしれません。